こんにちは。
りん(@rinrin_belle09)です。
カフェや専門店などで徐々に私たちの生活に浸透してきた「チャイ」
触れる機会が増えましたが、改めてチャイについて知っている方はまだ少数派ではないでしょうか。
何となくのイメージはできるけど、漠然としていて思い込みの部分もあるかも…
こちらの記事では
- チャイとは何か?
- 地域別チャイの特徴
- 簡単で美味しいチャイのレシピ
- 自分好みのチャイを作る一工夫ポイント
について紹介していきます。
紅茶とチャイの違い
茶葉の違い
紅茶とチャイの違いの1つ目は、その茶葉にあります。
通常紅茶には形の残っているリーフタイプの茶葉が使用されていますが、チャイの茶葉には基本リーフは使用されません。
現在ではチャイ用に開発されたCTC製法の茶葉もありますが、昔ながらのチャイはダストと呼ばれる粉茶のように細かい茶葉を使用して作られます。
これにはチャイの歴史が大きく関係してきますが、それはこの後の「インドチャイの歴史」をご覧ください。
淹れ方の違い
ミルクティーとよく似たインドチャイを例に挙げると、
ミルクティー→抽出式・ミルク少なめ
インドチャイ→煮出し式・ミルク同量か多め
の違いがあります。
日本におけるチャイのイメージの1人歩き
私たちの生活に浸透してきたチャイ。
ですが、そのイメージは少し1人歩き気味。
チャイのありがちな誤解について紹介していきます。
チャイ≠ミルクティー
「チャイ」と聞くとスパイス入りミルクティーを想像する場合がほとんどかと思います。
実はチャイは「Cha=茶」を意味していて、ミルクティーに限ったものではありません。
チャイという言葉は中国から主に陸路を使って伝わった地域で使われており、それぞれの国や地域に合わせて様々な飲み方がチャイと呼ばれ親しまれています。
とは言え、日本の代表的なチャイはやはりインドの「煮出しミルクティー」を示すチャイなので、基本的には「チャイ=煮出しミルクティー」ということで紹介していきます。
チャイにスパイスは必須ではない
チャイには必ずしもスパイスが入っているわけではありません。
元々チャイはインド家庭で手軽に作られる飲み物で、茶葉を濃く煮出して砂糖を加えたものが一般的です。
スパイス入りチャイも勿論ありますが、数種類のスパイスを複雑に組み合わせたものは少ないそうです。
スパイスを入れないチャイと区別するためにスパイス入りチャイは「スパイスチャイ」「マサラチャイ」「ジンジャーチャイ」などと呼ばれる場合もあります。
インドチャイの歴史
インドチャイはインドの先人たちの試行錯誤の末に発明された飲み物です。
19世紀頃、インドはイギリスの植民地でした。
インド国内で栽培された茶葉は、品質の良いものだけイギリス本国に運ばれ、残った茶葉はダストと呼ばれる売り物にならない茶葉だけでした。
▼ダストとは?▼
植民地の悲しい宿命とも言えます。
ですが、そこでインドの人々は諦めませんでした。
残った茶葉をなんとか有効利用しようとスパイスや砂糖を加えて煮出すことで美味しく飲む方法を見つけ出しました。
その飲み物が、今もなおインドだけでなく世界中で愛されるチャイなのです。
そんな歴史を知った上でチャイを飲むと、感慨深いものがありますね。
様々な国の「チャイ」
先ほど紹介した通り、チャイは「Cha=茶」を意味していて、中国から主に陸路を使って伝わった地域で飲まれています。
どの地域のチャイもその土地の特徴に適したチャイが根付いており、チャイの特徴だけでもその土地に暮らす人々の生活が垣間見えそうです。
主な国のチャイを簡単に紹介していきます。
インド
日本でチャイと聞いてイメージするのがインドのチャイです。
お湯を沸騰させて茶葉を煮出し、砂糖とミルクを加えてさらに煮出したものです。
トルコ
トルコのチャイはストレートティーにたくさん砂糖を加えて甘みを強くしたものです。
ミルクやスパイスはあくまでお好みで、ストレートタイプで飲まれることが多いようです。
「チャイバルダッグ」と呼ばれるくびれた形が特徴の色鮮やかなトルコグラスや、「チャイダンルック」と呼ばれるトルコチャイ用のやかんなど、独自のティーセット文化のあるチャイです。
モロッコ
アフリカ大陸にあるモロッコのチャイは、ミントが使用されます。
モロッコの夏は40〜50度近くになることもあり、ミントの爽快感と相性が良いのです。
また、砂漠の多いモロッコはその土地柄乾燥しやすく、ミントを加えることで喉の調子の改善も期待できます。
こちらもミルクや砂糖はお好みで加えるようです。
ロシア
ロシアのチャイの特徴はその飲み方にあります。
ロシアのチャイの必需品はジャムです。
チャイに溶かして飲んだり、ジャムを食べた後にチャイを飲むそうです。
簡単!美味しい!チャイレシピ
簡単!美味しい!チャイレシピ
- 小鍋に水を入れて沸かす(スパイスを入れる場合は水と一緒にスパイスを入れて煮出す)
- 沸騰直前に茶葉を入れ、弱火にして煮出す
- (好みに応じて砂糖を加えた後)ミルクを加えて火を強める
- 沸騰直前に火を止める
- カップもしくはポットに注ぐ
それでは順番に詳しく紹介します。
材料
材料 | 分量(1杯あたり) | 分量(2杯分) |
茶葉 アッサムCTCがおすすめ | ティースプーン2杯=4g (水+ミルク=100mlあたりティースプーン1杯=2g) | ティースプーン4杯=8g |
水 | 100ml | 200ml |
ミルク | 100ml | 200ml |
砂糖 | 10g | 20g |
紅茶を淹れる前にあらかじめカップにお湯を入れて温めておきましょう。
マグカップを温めておくことにより、出来上がったチャイの温度が持続され、長い時間美味しさを楽しめます。
小鍋に水を注ぎ火にかけます。
この時に大鍋では無く、小鍋の方が適しています。
ティーポットで紅茶を淹れる時と同じく、大きすぎる容器は向きません。
ちょうど良い容量の小鍋を用意しましょう。
スパイスチャイを淹れる場合は、この時に水と一緒にスパイスを入れて火にかけます。
沸騰したら1分ほど煮出します。
沸騰直前(スパイスを入れる場合はスパイスを煮出した後)に茶葉を入れます。
沸騰したら火力を弱め、煮出します。
煮出し時間はアッサムCTCの場合、出来上がり(水+ミルク)100ml=茶葉2g(ティースプーン1杯)あたり30秒を目安にします。
1杯分で1分、2杯分で2分程度になります。
アッサムCTCは苦みの出やすい茶葉のため、濃く煮出そうと長時間煮込むとかえってえぐみが強くなります。
上記の目安でまずは淹れてみて、好みに合わせて適度な煮出し時間を見つけてください。
煮出す際に沸騰を続けると、水中の酸素がどんどん無くなり、水中で茶葉とミネラルの反応が起こらず、土臭い紅茶となります。
火力はブクブクと水面が軽く動く程度に絞ります。
チャイのコクを楽しみたい時は、砂糖を加えると格段にコクが増します。
後入れする場合もありますが、砂糖も一緒に加熱することで鍋の中でキャラメリゼされて後入れした時よりもコクが増します。
砂糖にも様々な種類がありますが、グラニュー糖の場合、紅茶の風味を変えずにコクを足すことができます。
ブラウンシュガー・黒糖・メイプルシロップ・はちみつなども同様にコクを足してくれますが、同時にそれぞれ特有の風味も追加されるので、自分好みのアレンジを楽しめます。
入れる量は砂糖の種類・好みによりますが水の量の約1割。
カロリーが気になるところですが、コクを出すためにはこれくらいの量が必要です。
チャイを飲む時はカロリーは一旦頭の中から追い出し、存分にチャイを楽しみましょう。
砂糖を加えたら底に溜まらないようにかき混ぜます。
十分に茶葉を煮出したらミルクを加えます。
チャイを入れる際の紅茶とミルクの割合は好みにもよりますが、
紅茶:ミルク=1:1〜2
が比較的好まれる割合です。
ミルクを増やせば増やすほどコクが増すと考えられがちですが、チャイのコクを左右するのは実はミルクではなく紅茶です。
まずは紅茶:ミルク=1:1から淹れてみて自分好みの割合を探してみましょう。
ミルクを入れたら火力を変えずに沸騰直前まで煮出しながら温めます。
沸騰しかけたら火を止めます。
ミルクを入れた状態で沸騰させると吹きこぼれるので、沸騰しないように注意しましょう。
煮出し終わる直前に温めておいたティーカップのお湯を捨てます。
ティーストレーナーと呼ばれる茶こしを通してティーカップもしくはティーポットに出来上がったチャイを注ぎます。
チャイは本来気軽に楽しむものなのでカップに直接注ぐのも良いですが、注ぐカップが複数杯になる場合、一度ティーポットに注いでから注ぎ分ける方が楽です。
淹れたチャイが物足りない時は
自分好みのチャイにするために見直したいポイント
- 茶葉の種類
- 紅茶とミルクの割合を変える
- 茶葉の量を増やす
チャイを淹れてみたけれど理想の味と違う…
美味しいチャイのためには「コクのある紅茶のエキスがしっかり抽出されていること」が何よりも大切です。
①と③で茶葉そのものを、②で紅茶を引き立たせるミルクについて押さえるべきポイントをまとめています。
順番に詳しく紹介していきます。
①おすすめの茶葉はアッサムCTC
チャイはそもそも、インドがイギリスの植民地だった時代、インド国内で栽培された茶葉の品質の良いものだけイギリス本国に運ばれ、残った茶葉をいかに美味しく飲むか試行錯誤して発明された飲み物と言われています。
そのインドで日常的に飲まれているのがアッサム、さらにアッサムをチャイ用に大量消費需要に応えるために開発されたのがCTC製法です。
コクがあり、濃い味が出せるのがアッサムのCTCや、ブロークンの茶葉です。
反対に繊細な香りが長所のダージリンやリーフタイプはチャイには向かないので、こちらはストレートやアイスで楽しみましょう。
②紅茶とミルクの割合を見直す
こちらの記事では紅茶:ミルク=1:1の淹れ方を紹介していますが、ミルクが好きでミルク多めに淹れた場合コクが足りないと感じることがあります。
「濃厚なチャイ=たっぷりのミルク」のイメージが強く、淹れたチャイが物足りないとミルクの質や量に着目しがちですが、実はミルクを加える前の紅茶がチャイのコクを左右する場合が多いのです。
茶葉の種類、量と見直してそれでもコクが足りない場合は、ミルクの量を減らしてみてください。
ですが、ミルクを減らすことで甘みやまろやかさが減るのも事実。
ミルクの量を変えずにコクを増やしたい場合は次の③で茶葉の量を増やしてみましょう。
③茶葉の量を増やす
茶葉の種類をチャイに適したものに変えてもコクが足りなく物足りない。
これ以上ミルクの比率を下げたくない。
その場合は茶葉の量を増やしてみましょう。
茶葉の量を増やせば、比例して紅茶の味が濃くなり、チャイのコクが増します。
ティースプーン1杯から増やしてみて、自分好みの量を見つけてください。
チャイについてまとめ
こちらの記事ではまだまだ未知の存在チャイ について紹介しました。
チャイはその土地の生活に合わせて作られた先人たちの知恵の結晶とも言えます。
先人たちの努力に感謝して、より自分好みのチャイを見つけていきたいですね。
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