紅茶・日本茶・烏龍茶の違いは?

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毎日様々なシーンで登場するお茶。

緑茶・紅茶・烏龍茶など様々な種類があります。

それでは、それぞれのお茶について明確な特徴を説明することはできますか?

そもそもお茶とは何なのでしょう。

こちらの記事ではそんな「お茶とは何か?」について紹介していきます。

目次

お茶は何から作られている?

そもそもお茶というのは基本同じ「チャノキ」から作られています。

「チャノキ」とは学名で「カメリア・シネンシス」と呼ばれるツバキ科の常緑樹です。

亜熱帯性植物で、一年中暖かく雨の多い地域を好んで生息します。

雲南省チベット山脈高地及び中国東南部山岳地帯発祥の中国原産の植物だと言われています。

ではここでお茶の栽培風景を思い浮かべてください。

多くの人は教科書に載っているような腰ほどの高さの木々が整然と並んでいる日本の茶畑の風景を思い浮かべるたのではないでしょうか。

実はカメリア・シネンシスは本来10メートルを超える大木です。

では何故日本の茶畑の風景があの形で定着しているのかと言うと、収穫の際に摘みやすいように剪定しているからなのです。

効率性を考えてあの形が定着したのですね。

チャノキの性質

チャノキは日中日差しを浴びて光合成をすることでタンニンやショ糖を生成し、夜にそれらを消費します。

タンニンとは、渋み成分のことであり、カテキン等が多数重合したものです。

日照時間の長い地域ではタンニンの生産時間が消費時間を上回るため渋みの強い茶葉となります。

反対に日照時間がほどほどに得られる山間部などでは生成されるタンニンの量が少なくなり、反対にうまみ成分であるテアニンが多く生成されるため、まろやかな風味の茶葉ができます。

また、植物には気温が下がると糖類を体内に蓄える性質があります。

そのため、昼夜の激しい山間部で育てられた茶葉は甘みを多く含んだ茶葉に育ちます。

茶の品種は基本2種

現在では様々な品種の茶葉が栽培されていますが、基本は紅茶向きの「インド種」と緑茶向きの「中国種」をルーツに持つ系統に分けられています。

インド種(アッサム種)

寒さに弱く、主に熱帯地方に生息しています。

  • 大きな葉形
  • ツンと尖った葉先
  • 繊維が粗く凸凹の表面

を特徴とした茶葉です。

熱帯地方特有の強い日差しをたくさん浴びて育つことで紅茶の特徴とされる豊かな香りと濃厚な味わいを生み出すタンニンが多く生成されます。

そのためインド種が紅茶向きの茶葉とされていますが、もう1つの中国種からも紅茶用の茶葉は作られています。

中国種

こちらは温帯地方に多く生息する品種とされており、

  • 小さな葉形(インド種の半分くらい)
  • 丸みを帯びた葉先
  • つるりとした表面
  • 濃い緑色の茶葉

を特徴とした茶葉です。

日本でよく飲まれるお茶は基本こちらの中国種が使用されています。

お茶の違い キーワードは「お茶の発酵」

前回の記事ではお茶の素は同じ「カメリア・シネンシス」というチャノキから作られている事を説明しました。

それでは、それぞれのお茶の違いとは何でしょうか。

実はお茶の違いには「発酵の度合い」が大きく関わってきます。

こちらの記事ではそんな「発酵がもたらすお茶の違い」について紹介していきます。

お茶の「発酵」=お茶の「酸化」

「発酵」と聞くと納豆やヨーグルトのように微生物による分解をイメージする方が多いのではないでしょうか。

対するお茶の発酵の場合、茶葉の中に元々存在する酵素の働きによりタンニンが酸化することを意味しています。

皮を剥いたリンゴをそのまま放置しておくと茶色く変色する現象は、一度は目にしたことがある人は多いと思います。

茶葉もリンゴと同じように摘み取った後そのまま放置しておくと青々とした色から徐々に茶色に変色していきます。

これがお茶の発酵です。

茶葉はは加熱することで葉内酵素を失活させ発酵を止めることができます。

そのため、茶葉を「発酵させない」という製茶方法もあります。

お茶の違いは、摘み取られた生の茶葉を発酵させるかさせないか、発酵させる場合、どの段階までどの方法で発酵させるかの違いによって6種類に分類されます。

お茶のスタートラインは全て「生葉」

摘み取ってすぐの茶葉を生葉と言います。

世界中のどこで摘み取られても基本は同じカメリア・シネンシスです。

収穫された土地の気候や摘み方の違いによって、風味の違いが収穫後に現れてきますが、摘み取られるまでは基本どれも同じ青々とした茶葉です。

生葉の状態では長期保存ができないため、摘み取られたらすぐに工場等に運ばれ、製茶の工程に移ります。

その工程の中で、いよいよ発酵によるお茶の違いが生まれてきます。

発酵によるそれぞれの茶葉の違い

お茶は発酵の度合いにより不発酵茶・弱発酵茶・半発酵茶・発酵茶・弱後発酵茶・後発酵茶の6つに分類されます。

それぞれの特徴を紹介していきます。

不発酵茶

発酵の工程をほとんど経ずに発酵を阻止させて作られたお茶を不発酵茶と言います。

発酵の工程がほぼ無いため、茶葉の内容成分の変化が小さく、生の茶葉に近い緑色が特徴です。

その見た目から緑茶と呼ばれ、私たちの馴染み深い日本の緑茶もこの不発酵茶に分類されます。

発酵を止める加熱の工程で中国緑茶は「炒る」工程を、日本緑茶は「蒸す」工程を取ることが多く、この工程の差が中国緑茶と日本緑茶の特色に違いを生みます。

弱発酵茶

茶葉が芽吹いて白毛の取れないうちに収穫し、軽度の発酵をさせた段階で自然乾燥して作られたお茶を弱発酵茶と言います。

他の茶葉と違い、揉捻の工程が無いため産毛がちの茶葉が出来上がり、その見た目から白茶と呼ばれています。

軽度の発酵で止めるため、甘みのある茶葉が出来上がります。

半発酵茶

弱発酵茶から更に発酵を進めたお茶を半発酵茶と言います。

不発酵部分の緑色と発酵部分の褐色が混じり合って深い緑色(=中国語の青)に見えることから青茶と呼ばれています。

緑茶と紅茶の中間的位置に置かれ、代表的なお茶として烏龍茶が挙げられます。

発酵茶

茶葉を最終段階まで十分に発酵させたお茶を(完全)発酵茶と言います。

赤みのある黒褐色の見た目をしており、紅茶がこちらの発酵茶に分類されています。

萎凋で萎れさせた後に揉み込み、その後に更に酸化発酵を進める工程を設けているのが特徴です。

紅茶の花や果物を連想させる豊かな香りもこの十分な発酵による物です。

弱後発酵茶

殺青の工程で釜炒りした後、茶葉を湿った布で覆い、高温多湿の場所で細菌による発酵をさせて作られるお茶です。

淡い色合いをしており、黄茶とも呼ばれています。

「蒸れ」の工程を経ることでうまみの効いたコクのある味わいになります。

後発酵茶

完成した茶葉に乳酸菌や酵母などの微生物を植え付け、発酵させたお茶を後発酵茶と言います。

唯一微生物による発酵を利用しており、黒色の見た目から黒茶と呼ばれています。

代表的なものとしてプーアール茶がこの黒茶に分類されます。

おわりに

この記事では「発酵がもたらすお茶の違い」について紹介しました。

お茶の違いは「発酵の度合い」の違いで分類される

  • 不発酵茶
  • 弱発酵茶
  • 半発酵茶
  • 発酵茶
  • 弱後発酵茶
  • 後発酵茶
 
 
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この記事を書いた人

ティータイムが毎日の活力な30代2児のママ。
育児の隙を見つけてティータイムを設ける日々。
趣味はお茶を飲みながらの読書・刺繍・手帳。
お外カフェも好きだけど、人目を気にせず気ままに過ごせるおうちカフェの方が性に合っている。
自宅を自分の「好き」を集めたブックカフェにするのが夢。

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