春の光が少しずつやわらかくなってくる頃。
部屋にも、季節の空気を少し取り入れたくなって、チューリップのリースを刺し始めました。
忙しい日が続く中でも、少しだけ針を持つ時間があると、気持ちが静かに整っていく気がします。
春らしい花をひと針ずつ刺していると、まだ少し慌たださの残る毎日の中でも、気持ちまで少し明るくなっていくようでした。
途中で何度も糸をほどきながら、少しずつ進めていたリースが、ようやく完成しました。
少し遠回りをするように進めた作品でしたが、その時間も含めて、春の記録として残しておきたいと思います。
図案について

今回刺したのは、「yulaのリース 植物刺繍と過ごす12か月」に掲載されている「鬱金香の開く頃」です。
春らしいチューリップのリースを、部屋にそっと飾りたくなって選びました。
ページをめくるたび、季節の植物たちに心がゆるむような感覚があって、今の暮らしにそっと寄り添ってくれる一冊だと感じています。
春らしい黄色の布に変えて

今回は、見本の緑色の布ではなく、やわらかな黄色の布に変更して刺しています。
春の日差しのような明るさを入れたくて、部屋に飾ったときに、ふわっと軽やかな空気になるよう意識しました。
糸は本の指定色をベースにしながら、背景に馴染みすぎる部分だけ少し変更しています。
特に悩んだのが、ミモザの部分でした。
最初は、もこもこした質感がかわいいかなと思って、指定より本数を増やして刺してみたのですが、思っていた以上に存在感が強くなってしまって。
やり直すことになったタイミングで、糸の色も見直すことにしました。
指定色だと、この黄色い布には少し濃く感じたので、手持ちの糸を組み合わせて、2色を引き揃えて刺しています。
理想の色を探しながら少しずつ整えていく時間も、刺繍の楽しさのひとつなのかもしれません。
使用したもの
- 刺繍本
- 刺繍糸
- 刺繍枠
- 糸切りばさみ
私が普段使っている道具や刺繍本は、こちらにまとめています。
少しずつ進める刺繍時間

年度替わりで慌ただしい時期だったこともあり、まとまった時間を取るのは難しい春でした。
それでも、朝のやわらかな光の中で紅茶をいれたり、夜に少し落ち着いたあとに針を持ったりする時間が、気持ちをゆるめてくれていた気がします。
窓の外の景色が少しずつ春らしく変わっていくのを感じながら、明るい色の花を刺していると、頭の中まで軽くなっていくようでした。
一気に完成させるというより、少しずつ触れて、少しずつ進める。
そんな距離感が、今の自分にはちょうどいいように感じています。
このリースを少しずつ進めていた頃の記録は、こちらにも残しています。
試行錯誤しながら整えていく

今回の図案は、花びらの色の重なりがとても繊細で、グラデーションを作りながら刺す難しさを感じました。
思ったような形にならず、何度かやり直すこともありました。
特にチューリップは、全体で見ると少し存在感が控えめになってしまって。
せっかくの「鬱金香のリース」なので、あとから濃いめの色を重ねて、少し輪郭を整えています。
図案通りではなくなった部分もありますが、
少しずつ自分の中でしっくりくる形に近づけていく時間は、なんとなく暮らしを整える感覚にも似ている気がしました。
完成して感じたこと

色々と変更しながら進めたリースでしたが、完成してみると、春らしいやわらかな空気を感じる、お気に入りの作品になりました。
ただ、完成した頃には、少しずつ季節が春から初夏へ移り始めていて。
今年はもう飾るタイミングを逃してしまいそうなので、来年の春を楽しみにしながら、
大切にしまっておこうと思います。
季節の刺繍は、「今飾るため」だけではなく、来年の自分へ季節を手渡すような感覚もあるのかもしれません。
この春の刺繍時間とあわせて
刺繍を無理なく続けたいときに。

刺繍時間をもう少し心地よくしたいときに。
▶︎ 季節のティータイムの整え方
少しずつ整えていく時間が、また明日へ向かう余白になりますように。


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