暑い時期に紅茶を楽しむ際におすすめなのがアイスティーにしていただくこと。
「アイスティー=冷たい紅茶」の名前からストレートティーをただ冷やしただけというイメージを持たれがちですが、実は奥深い飲み物。
ストレートティーをそのまま冷ましてしまうと「クリームダウン」という紅茶が白く濁る現象が起きます。
キリッと透き通った美しいアイスティーにする為に、様々な作り方が研究されています。
こちらの記事ではクリームダウンの起こりにくいアイスティーの作り方を紹介します。
2度取り方式アイスティーの作り方
2度取り方式のアイスティーの作り方
- お湯を沸かす
- ティーポットを温める
- ティーポットに茶葉を入れる
- お湯を注ぐ
- 茶葉のジャンピングを確認して蓋をする
- ティーコジーをティーポットに被せて蒸らす
- 紅茶液を別の容器に移す
- お好みで砂糖を加える
- 氷を入れた大きめのポットに紅茶を勢いよく注ぐ
- さらに別の保存容器に移し替える
- グラスに注いでお好みで氷を追加する
材料
材料 | 1杯分 | 2杯分 |
茶葉 | ティースプーン1杯(2g) | ティースプーン2杯(4g) |
熱湯 | 150ml | 300ml |
氷 | 150g | 300g |
氷の量はあくまで目安です。
移し替える容器8分目程度を用意してください。
道具
- 抽出用ティーポット
- 移し替え用ポット
- 保存容器
- やかんor電気ケトル
- ティースプーン
- ティーコジー
- タイマー
- ティーストレーナー
- グラス
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作り方
水を勢いよくやかんに注ぎ、お湯を沸かします。
お湯の量の目安
抽出に必要な杯数分
(グラス1杯=約150ml)
+
ティーポットを温めるのに必要な量
おいしい紅茶の抽出には酸素をたっぷり含んだお湯が必要です。
紅茶の抽出に適したお湯の条件
- 水道水or浄水
- 勢いよく注ぎ入れる
- 沸騰したらすぐに火を止める
- ペットボトルのミネラルウォーター
- 沸騰後もさらに沸騰させ続ける
紅茶を淹れる前にあらかじめティーポットにお湯を入れて温めておきます。
ティーポットを事前に温める効果
注いだ熱湯の温度が下がるのを防ぎ、紅茶が十分に抽出される
ティーポットが十分に温まったらお湯を捨て、茶葉を入れます。
茶葉の量の目安
グラス1杯あたりティースプーン1杯(2〜2.5g)
茶葉の量の基本は「杯数+1杯」と言われていますが、日本の水は軟水なので人数分で大丈夫です。
濃いめが好みの場合は+1杯で自分好みの紅茶を楽しみましょう。
抽出用の熱湯が準備できたら茶葉を入れたティーポットに注ぎます。
熱湯の量の目安
グラス1杯あたり150ml
注ぎ方のポイント
- 20〜30cm上から
- 勢いよく
このポイントを守ることで熱湯に酸素がたっぷり含まれ、この後の工程でより良い茶葉のジャンピングを引き起こします。
ただし熱湯が跳ねるので火傷には注意してください!
お湯を注いだらティーポットの中を見て「ジャンピング」が起きているか確認します。
ジャンピングとは、ティーポット内で起きる茶葉の上下運動の現象です。
美味しい紅茶を淹れるためには欠かせない工程です。
ジャンピングの様子を確認するためにもガラス製の抽出用ポットが1つあると便利です。
陶器製のティーポットだと中の様子が見えません。
上から確認して茶葉が浮かんできたら蓋をします。
熱湯を注いだティーポットをそのままにしておくと徐々にお湯の温度が下がります。
せっかくの熱湯が冷めない様にティーコジーをポットに被せます。
ティーコジーとは、ポットに被せる保温カバーです。
保温したら、ジャンピングしている茶葉が開くまでしばらくそのまま待ちます。
抽出時間の目安
15分(茶葉の種類を問わず)
ストレートティーの場合は抽出時間3分が基本ですが、2度取り方式のアイスティーの場合は15分と長めの抽出時間にします。
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タイマーを用意して正確な時間を計るようにしましょう。
ティーストレーナーと呼ばれる茶こしを使って別のポット・耐熱容器に移し替えます。
移し替える容器は口の広いものが適しています。
渋みが出ないように、ゆっくり注いでください。
また、最後の一滴までは入れないようにしてください。
抽出用ポットに少し紅茶液が残るくらいが理想です。
最後の一滴(ベストドロップ)を入れないことで、クリームダウンを防ぎます。
甘みをつける場合は、ここでグラニュー糖やフレーバーシロップを入れます。
この工程にはクリームダウンを防ぐ効果もあります。
大きめのポットに氷を入れます。
氷の量の目安
ポットが氷でいっぱいになるくらい
氷を入れたポットに熱い紅茶を氷に当てるように勢いよく注ぎます。
全て注いだらすばやくかき混ぜ急激に冷やします。
クリームダウンを防ぐポイント
すばやくかき混ぜて急速に冷やす
手早い作業を心がけてください。
この段階で常温程度の紅茶(アイスティーベース)になります。
氷を入れたままにすると時間と共に溶けて徐々にアイスティーが薄くなってしまいます。
そこで、冷やしたアイスティーを手早く別の保存容器に移し替えます。
この時に先ほど使用した氷が別容器に入らないように気をつけましょう。
出来上がったアイスティーを各グラスに注ぎます。
好みに応じてさらに氷を追加します。
入れる氷の量次第で自分好みの冷たさのアイスティーに
ほどほどに冷えたアイスティー:氷2〜3個
キンキンに冷えたアイスティー:氷5個〜
熱い飲み物は気分じゃないけれど冷たい飲み物が苦手という人はこの段階で飲むと美味しくいただけるかと思います。
自分好みのアイスティーを見つけてください
2度取り方式のアイスティーの作り方の注意点
注意点
- 紅茶液を冷やす時は必ず氷に当てて注ぐ
- 冷蔵庫保管しない
紅茶液を冷やす時は必ず氷に当てて注ぐ
熱い紅茶液を直接ポットにあてて注ぐと、その後冷えたアイスティーとの温度差でポットが割れることがあります。
必ず熱い紅茶液は氷に当てて注ぐようにしてください。
冷蔵庫保管をしない
大人数用で作ったけれど飲み残しができてしまった場合、冷蔵庫で保管したくなると思います。
しかし、冷蔵庫保管の場合、徐々に紅茶が冷やされていくのでクリームダウンが起こりやすくなります。
飲み残しが出たときはそのまま常温保管にして、飲む時に氷を追加するのがおすすめです。
クリームダウンを防ぐコツ
クリームダウンを防ぐコツ
- 移し替えの時に最後の一滴(ベストドロップ)まで入れない
- すばやくかき混ぜて急速に冷やす
この2点に注意して透き通ったアイスティーを楽しみましょう。
おすすめの茶葉
飲み方の好みは十人十色。
色々な茶葉を試して是非自分好みの飲み方を見つけてください。
2度取り方式アイスティーのおすすめのシーン
2度取り方式のアイスティーの特徴
- クリームダウンが起こりにくい
- たくさん作りたい時に便利
2度取り方式アイスティーは、オンザロック方式と比べてクリームダウンが起こりにくいです。
また、ポットで移し替える作業を行うのでたくさん作りたい時にもおすすめです。
暑い日に複数人でティータイムをする予定の時は、あらかじめ仕込んでおくことができます。
氷の量を調整することでそれぞれの好みの冷たさに合わせたアイスティーでおもてなしができます。
冷蔵庫で冷やしたアイスティー をあらかじめ用意しておきたい場合はフランス人マダム方式で作るアイスティーがおすすめです。
シーン別アイスティー の作り方
▼茶葉の風味をしっかり楽しみたい時▼
▼熱湯抽出して冷蔵庫で保管したい時▼
▼ティーバッグで手軽に作りたい時▼
▼朝1番にアイスティーが飲みたい時▼
2度取り方式アイスティーの美味しい淹れ方まとめ
今回は「2度取り方式のアイスティーの美味しい作り方」を紹介しました。
2度取り方式のアイスティーの作り方
- お湯を沸かす
- ティーポットを温める
- ティーポットに茶葉を入れる
- お湯を注ぐ
- 茶葉のジャンピングを確認して蓋をする
- ティーコジーをティーポットに被せて蒸らす
- 紅茶液を別の容器に移す
- お好みで砂糖を加える
- 氷を入れた大きめのポットに紅茶を勢いよく注ぐ
- さらに別の保存容器に移し替える
- グラスに注いでお好みで氷を追加する
クリームダウンを防ぐコツ
- 移し替えの時に最後の一滴(ベストドロップ)まで入れない
- すばやくかき混ぜて急速に冷やす
たくさんアイスティー を作るのに適した作り方です。
常温保存でもクリームダウンが起こりにくいので、来客時のおもてなしにぜひ試してみてください。
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