暑い日が続く7月。
冷たいアイスティーを淹れて、刺繍枠を手に取る。
窓の外から聞こえる夏の気配を感じながら、ひと針ずつ布に糸を重ねていく時間が、今年も始まりました。
今年は、これまでより少しだけ新しいことに挑戦してみることにしました。
7月の刺繍時間に選んだテーマは、「レモンとラベンダーの夏のお茶会」です。
今年の7月は、そんな二つの色を頼りにしながら、いつもとは少し違う刺繍時間を過ごしてみることにしました。
ひとつの図案を完成させるだけではなく、好きなモチーフを少しずつ集めて、その間に物語が生まれていくような刺繍を。
これは、そんな夏の刺繍時間の記録です。
7月は「夏色を楽しむ」刺繍時間
今年の7月は、明るい夏の色を刺繍で楽しみたいと思っていました。
暑い季節は、どうしても外に出ることがおっくうになったり、毎日をこなすだけで少し疲れてしまったり。
そんな夏だからこそ、家の中で過ごす時間くらいは、心が軽くなるような色を眺めていたい。
そんな気持ちから、レモンの明るい黄色と、ラベンダーのやさしい紫色を組み合わせることにしました。
レモンの爽やかさと、ラベンダーの静かな香り。
この二つを眺めていると、暑い夏の日にも、少し涼しい風が吹いてくるような気がします。
そこから思いついたのが、「レモンとラベンダーの夏のお茶会」でした。
夏は、刺繍も、お茶も、好きなことをゆっくり楽しみたくなる季節。
暑い日には無理をせず、涼しい部屋で好きなことに向き合う時間も、夏の楽しみのひとつなのかもしれません。
この夏に楽しんでいる趣味時間については、こちらの記事にもまとめています。
初めての「世界を作る」刺繍
これまでの刺繍は、ひとつの図案を完成させることを目標にすることが多かったのですが、今回は少し違います。
「レモンとラベンダーのお茶会」というテーマを決めて、そこにどんなものがあったら可愛いだろう。
そんなふうに、頭の中で少しずつ世界を広げていきました。
最初に考えたのは、3つのメインモチーフ。
- レモンの花香るジャム瓶
- レモンが育つ陽だまりのガラスジャグ
- ラベンダー氷のレモンティー
レモンジャムの瓶には、レモンの花と葉っぱを。
ガラスジャグの中には、小さなレモンの木を。
レモンティーには、紫色の氷を浮かべて。
モチーフを一つずつ考えているうちに、だんだんと「このお茶会には、こんなものがありそう」という想像が膨らんでいきました。
紙の上で考えるより、刺しながら考えてみる
とはいえ、最初からすべてが決まっていたわけではありません。
むしろ、刺し始めてから変更したところの方がたくさんありました。
色を重ねながら、見つけていく

ジャム瓶の色は、最初に考えていた組み合わせでは、ラベンダーからレモンへの色の変化が思ったより感じられなくて。
刺しながら色を増やし、ロングアンドショートステッチで濃淡を調整しました。
ガラス部分も、最初はアウトラインステッチで刺していたのですが、周りの色に負けてしまう気がして、チェーンステッチに変更。
思いがけず、輪が連なることでガラスらしいきらめきが生まれました。
この世界に似合う形を探して

ジャグのリボンも、最初はリボン結びを考えていましたが、少し甘すぎるように感じて、花と垂れリボンに。
刺しながら、「こっちの方が、この世界には似合うかもしれない」と思ったら、予定を変えてみる。
そんなことを何度も繰り返しました。
刺しながら、次の形を考える

以前は、図案をきちんと完成させてから刺し始めたいと思っていたのですが、今回は少しだけ肩の力を抜いて。
大まかな形だけ決めて、あとは刺しながら考えていきました。
その方が、紙の上でずっと悩んでいるよりも、今の自分には合っているのかもしれません。
刺しながら見つけた「こっちの方が好き」を大切にすることも、これからの刺繍時間では楽しんでいきたいと思います。
初めての動物刺繍

今回、もう一つ挑戦したかったのが、動物の刺繍です。
「お茶会をしていたら、小鳥が遊びに来たら可愛いな」
そんな思いつきから、小さな小鳥を刺すことにしました。
動物の刺繍は初めて。
正直、今の自分にできる精一杯です。
それでも、完成した小鳥を作品の中に置いてみると、不思議なことに、少しずつ世界が動き始めました。
ジャム瓶の上に止まる小鳥。
レモンティーのそばに遊びに来た小鳥。
モチーフだけだったときにはなかった「時間」が、そこに生まれたような気がしました。
「この小鳥は、どこから遊びに来たのかな」
そんなことまで想像できるようになって。
刺繍の中に、ほんの少し物語が生まれた瞬間でした。
リースができて、ひとつの世界に

最後に、3つのモチーフを囲むように、レモンとラベンダーのリースを刺しました。
これが完成していくにつれて、作品の見え方が大きく変わっていきました。
それまでも、「3つのモチーフが並んでいて可愛いな」と思っていたのですが、植物が周りを囲み、小鳥が加わると、「ここで本当に夏のお茶会が開かれている」ように見えてきたのです。
モチーフを作るだけではなく、そのモチーフたちが一緒に存在する場所を作る。
私はもしかすると、そんなふうにして世界を組み立てていくことが好きなのかもしれない。
今回の刺繍を通して、そんなことに気がつきました。
ひとつの作品を作る中で見つけたこと
今回は、最初から最後まで、試行錯誤の連続でした。
もっとこうした方が良かったかもしれない。
ここは別のステッチにした方が良かったかもしれない。
もう少しレモンを小さくしても良かったかもしれない。
そんな反省点もたくさんあります。
それでも、完成した作品を眺めていると、「今の私には、これくらいの作品が作れるんだ」と、少しだけ自信を持つことができました。
これまでやったことのないことは、始める前が一番難しいのかもしれません。
どう作ればいいのか分からない。
どこから始めればいいのか分からない。
だから、考えているうちに時間ばかり過ぎてしまう。
でも、実際にひと針刺してみると、そこから少しずつ次の一歩が見えてくることもある。
今回の作品は、そんなことを教えてくれました。
そして何より、色を選んで、モチーフを考えて、それらを組み合わせて一つの世界を作っていく時間が、とても楽しかった。
それが今回、一番大きな発見だったように思います。
今年の夏のお茶会を、ひと針ずつ
今年の夏は、レモンとラベンダーの小さなお茶会を、ひと針ずつ作りました。
来年になったら、今より少しだけ刺繍が上手になっているかもしれません。
今年は気にならなかったところが気になったり、もっと違う色を選べるようになっていたり。
もしかしたら、また新しいモチーフをこのお茶会に遊びに来させたくなるかもしれません。
でも、それはまた来年のお楽しみに。
今年は、今年の私が作れる夏のお茶会を。
今はそれで十分なのだと思います。
暑い夏の日に、冷たいレモンティーを飲みながら刺繍をする。
そんな時間を過ごせたことも、この作品の一部なのかもしれません。
ほっとひと息、また明日へ。
今年の7月も、そんな夏のひとときを過ごすことができました。
夏の小さなお茶会を、のぞいてみる
今回刺繍した「レモンとラベンダーの小さな夏のお茶会」。
完成した作品と、そこに登場するモチーフを一つずつ紹介しています。
レモンの花香るジャム瓶、レモンが育つ陽だまりのガラスジャグ、ラベンダー氷のレモンティー。
小鳥たちも遊びに来た、夏の小さな世界を、よかったらゆっくり眺めてみてください。

冷たいアイスティーで、涼やかなひと息を
今回の刺繍時間のあとに、もう少しだけ夏の余白を楽しんでみませんか。
暑い日に淹れたくなるアイスティーは、夏のおうち時間を心地よく区切ってくれるもの。
お気に入りのお茶を冷やして、ゆっくり味わう時間を楽しんでみませんか。

アイスティーと一緒に、好きなことを
冷たいアイスティーをそばに置いて、刺繍や読書、手帳など、好きなことを楽しむ午後。
暑い日も、おうちの中で心をゆるめる時間を見つけてみませんか。

これからの夏を、少しやさしく過ごすために
夏が深まるにつれて、少しずつ疲れもたまりやすくなる頃。
これからの季節は、頑張ることだけでなく、自分をいたわる時間も大切にしながら過ごしてみませんか。



コメント