[最も紅茶らしい紅茶]スリランカ(セイロン)紅茶・ディンブラとは?

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ディンブラは「日本人の持つ紅茶のイメージ」に近い「最も紅茶らしい紅茶」といわれています。

りん
りん

こちらの記事ではスリランカ(セイロン)紅茶・ディンブラについて紹介しています

この記事で紹介していること

  • ディンブラの産地
  • ディンブラの茶葉
  • ディンブラのおすすめの飲み方・食べあわせ
  • ディンブラのおすすめ商品
目次

ディンブラの産地

ディンブラとはスリランカ中央山岳地帯の南西部にあるディンブラ地区で栽培されている茶葉です。

12万ヘクタールの広大な土地には70以上の茶園と製茶工場が点在しています。

スリランカ紅茶で有名なウバとは中央山脈を挟んで反対側に位置しています。

セイロン茶の中で標高1300メートル以上の高地で生産される紅茶はハイグロウンティーと呼ばれます。

山や渓谷が広がる標高1200〜1600mの急斜面で育てられるディンブラも比較的標高の高いミドル〜ハイグロウンティーに分類されます。

同じくハイグロウンティーであるヌワラエリヤよりも、少しだけ低いところで栽培されています。

標高が高いところで栽培される紅茶は香りが豊かな紅茶に育ちます。

これはスリランカでで1月〜2月に吹くこの地域特有の季節風のためです。

山に当たったその風は乾いた風になって茶樹に送られます。

これが茶葉にフラワリーな香りをつけます。

この季節風の影響はあるものの、ディンブラはクオリティーシーズン以外でも安定した高品質の茶葉が採れる場所として有名です。

スリランカは16世紀の初めはポルトガル、17世紀半ばはオランダの植民地として、シナモン栽培を展開していました。

18世紀末からはイギリスに統治され、ウバと同じくコーヒー栽培に変更されます。

しかし1869年にディンブラの北に位置するキャンディでサビ病と呼ばれる寄生菌により茶葉が枯死する病気が起こります。

これにより1878年頃コーヒー栽培地が全滅します。

ジェイムズ・テーラーが茶栽培に成功し、次第に茶葉の栽培へと変わっていきました。

ディンブラの茶葉について

ディンブラのグレード・製造方法

ディンブラの茶葉は細かいBOPタイプのものがほとんどです。

クオリティーシーズンの茶葉はオーソドックス製法のときもありますが、基本はセミオーソドックス製法で作られることが多いです。

そのためOPタイプはとても貴重で高級品とされています。

近年はティーバッグ用のCTCの製造も増えています。

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ディンブラの風味

マイルドで優しい香味なので、初心者の方でも飲みやすい紅茶です。

ディンブラはコク・香り・味わいのバランスが良く、日本人が思い浮かべる紅茶のイメージに一番近い紅茶とも言われています。

のど越しの爽快感とスッキリとした飲みやすい味わいから、かの有名な午後の紅茶のストレートティーの原料としても使われています。

爽快かつマイルドに甘く濃く突き抜ける力強い香りと、ブリスクと表現される適度な渋みが特徴です。

クオリティーシーズンの香りは青りんごのような、柑橘系の香りを帯びることもあります。

水色は、明るくオレンジがかった色をしています。

ディンブラのクオリティシーズン

ディンブラはクオリティーシーズン以外でも、年間を通して品質の高い茶葉が採れることで有名です。

その中でもディンブラのクオリティーシーズンは1~2月です。

4月〜6月、10月〜11月は雨期で、茶樹の成長が早いためこの時期の茶葉は量産期の茶葉として扱われます。

乾季に入り、雨が降らなくなると茶樹が生存の為に栄養を茶葉に溜め込みます。

この溜め込んだ栄養がディンブラのおいしさに繋がります。

クオリティーシーズンは、茶葉の生産量が通常の半分程度になります。

円満な渋みとコク、明るく軽快な後味がクオリティーシーズンのディンブラの特徴です。

スリランカ中央山脈の反対側に吹く北東モンスーンの影響により、茶葉が乾燥させられるこの時に最も上質な茶葉が生産されます。

クオリティーシーズンのディンブラにはバラのような爽快でほのかに甘い上品な香りがします。

この香りとほどよい渋みが合わさり、華やかな風味を持ちます。

その風味を生かすため、気温の上がらない夜中に製茶し、品質を保持します。

ディンブラは品質保持が重要な茶葉です。

鮮度が落ちると他のどの茶葉よりも風味に影響が出ます。

そのためディンブラの選定は鮮度のことも考慮してテイスティングされます。

ディンブラのおすすめの飲み方

ディンブラは味も香りもバランスの良い紅茶で、ストレート、ミルクティーどちらでも美味しく飲める「セイロン紅茶の女王」です。

オーソドックスな風味なのでアレンジティーにもおすすめです。

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ストレートティー

鮮やかな紅色の水色が美しいディンブラは、まずはストレートで楽しむのがおすすめです。

優雅で芳醇な香りと適度な渋みが口の中に広がります。

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ディンブラはミルクティーでも美味しくいただけます。

ミルクティーにする時は、濃いめに淹れてミルクをたっぷり入れるのがポイントです。

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ディンブラはタンニンが比較的少なくクリームダウンが起こりにくいので、アイスティー向きの茶葉です。

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ディンブラのおすすめの組み合わせ

ディンブラは、ずばりアフタヌーンティーにぴったりな紅茶です。

  • サンドウィッチ
  • スコーン
  • 甘い焼き菓子

これらの食べ物との相性が抜群です。

特にストレートティーは軽食のサンドイッチやロールケーキのようなクリームを使ったお菓子によく合います。

ディンブラのおすすめ商品

サー・トーマス・リプトン ディンブラ/リプトン

黄色のパッケージでおなじみのリプトンのプレミアムシリーズ「サー・トーマス・リプトン」のディンブラです。

ティーバックタイプの取り扱いもあります。

ディンブラと他の紅茶の違い

ディンブラ以外のスリランカ紅茶

スリランカには世界有数の紅茶産地がありますが、その中で世界的に有名な『セイロン・セブン・カインズ(Ceylon Seven Kinds)』と呼ばれるセイロンの7大紅茶をご紹介します。

ウバメントール系の爽やかな香り、
輝く水色
良質なものは非常に希少
ディンブラ柑橘系の香りとキレの良い渋み
セイロンティーの内、日本では輸入量が一番多い
旬のディンブラは香り・ボディー・渋みのバランスが良く別格。
ヌワラエリア発酵が浅い仕上げで、緑茶のような独特の渋みと高貴な香りと甘み
別名「セイロンティーのシャンパン」
茶園が少なく希少
キャンディセイロン紅茶発祥の地として有名
コクと渋みが良くも悪くも控えめで飲みやすい
ルフナ濃い赤茶色の水色と濃厚な味わい
澄んだモルティー香
ミルクティーに良く合い、インドのアッサムよりも後味が軽く爽やか
サバラガムワもともとはルフナにカテゴライズされていた地域
以前のセイロンティーは5カインズだったが近年7カインズになったことで追加
ウダプッセラワウバに近い地域
口当たりと喉ごしの良さ、ほのかに香るメントール香
ザバラガムワと同じく新しく追加された地域
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この記事を書いた人

ティータイムが毎日の活力な30代2児のママ。
育児の隙を見つけてティータイムを設ける日々。
趣味はお茶を飲みながらの読書・刺繍・手帳。
お外カフェも好きだけど、人目を気にせず気ままに過ごせるおうちカフェの方が性に合っている。
自宅を自分の「好き」を集めたブックカフェにするのが夢。

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